定期テストは順調だったはずなのに
1学期が始まってすぐの実力テスト。
定期テストは順調に見えた。
だが、嵐は急にやってくる。
期末テストが終わり、夏休みに入ったころ、息子がぽつりと言った。
「英語がやばい。塾に行かせてほしい」
母は思った。
定期テストは9割くらい取れている。
何がわからないんだろう?
でも、勉強したいと言うなんて偉いじゃないか。
中高一貫校クラスの実力テスト、結果は6点
調べるのが大好きな母は、さっそく塾探しを始めた。
大手塾の中高一貫校クラス。入塾テスト兼実力テストを受けさせてみた。
結果――
数学は平均。
英語は6点。
何点満点?
100点。
……6点。
息子の名誉のために言うと、平均は28点。
とはいえ、6点は6点である。
これは「何がわかっていないのか」ではない。
ほぼ何もわかっていないのだ。
でも、妙に納得した。
「やばい」という息子の感覚は、正しかった。
塾の先生も申し訳なさそうに言った。
「集団はちょっと……個別ですよね」
はい。
5か月前までお世話になっていた個別指導塾に、戻りました。
夏休みの間、7回ほど個別指導を受けることになった。
定期テストと実力テストは別物
ここで驚いたのは、点数だけではない。
学校の定期テストでは、まったく問題がないように見えていたこと。
定期テストは9割。
でも、実力テストは6点。
定期テストは範囲が決まっている。
対策もできる。
でも、実力テストは基礎の理解度がそのまま出る。
学校の定期テストだけでは、本当の実力は見えないことがある。
年に数回ある実力テストや外部模試も含めて見ないと、現在地はわからない。
入学4か月で開く“差”
そして、もうひとつ。
入学してたった4か月。
この差は、学校の進度なのか、
本人の理解度なのか、
正直なところはわからない。
でも、現実として“差は開く”。
塾の話では、中1の最初から塾を検討するのは最上位クラスの学校の子たちだという。
6年後の大学受験に向けて、すでに動き出している家庭がある。
学校差なのか、個人差なのか。
どちらの要素もあるのだろう。
ただひとつ言えるのは、
何もしなければ、その差は自然には埋まらないということ。
正直、少し焦った。
6点は終わりではなかった
でも。
出遅れた、と思ったのは親だけだった。
息子は通常運転だった。
「やばい」と思い、
「塾に行きたい」と言い、
ちゃんと戻った。
夏休みの個別指導で英語の基礎を固め、
中2で英検準2級に合格。
6点は、物語の終わりではなかった。
定期テストが良くても、安心しきらないこと。
出遅れに気づいたら、感情より先に動くこと。
そして何より、
子どもの「やばい」という感覚を、侮らないこと。
あの日の6点は、
遅れではなく、スタート地点だったのかもしれない。



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