制服は6年着られるって、誰が言った?

男子校男子の観察記録

中学受験が終わり、
制服の採寸をしたのは、約2年前。

当時の息子は、
身長155cm、体重42kg。
細くて、まだ子どもっぽさが残っていた。

スラックスは股下70cm。
詰襟の袖は3cm折って留め、
スラックスは6cm、私が裾上げした。

中高一貫校だから、
うまくいけば制服は6年使える。
成長期とはいえ、
「さすがに6年は無理でも、
しばらくは大丈夫だろう」
そのくらいには考えていた。

最初は問題なかった。

でも、次に冬服を着る季節。
11月頃だったと思う。

ある日、息子が言った。

「ママ、足首が寒い」

嫌な予感がして見てみると、
スラックスの裾が、短い。

……え?
もう?

結局、
6cm上げた裾は、全部おろした。

1年も経たないうちに、
股下70cmがぴったりになった。

そして今。

身長172cm、体重55kg。

再び、足首が見えている。

もう一度言うけれど、
中高一貫校である。

制服は、6年使えるはずだった。

……はずだった。

さすがに、
これ以上は自分ではどうにもならない。
裾出しはお店に頼むしかない。

ちなみに、
これから制服を買う人がいたら、
ひとつだけ言っておきたい。

最初の裾上げは、
きれいに仕上げすぎないほうがいい。

ミシンでぴしっと縫うと、
折り跡がつきすぎて、
あとでほどくのが本当に大変になる。

成長期の制服は、
「完成」じゃなくて、
「仮止め」くらいがちょうどいい。

……もっと早く知りたかった。

そんなことを思いながら、
文化祭を思い出す。

文化祭の一角にある、
制服リサイクルコーナー。

毎年、
なぜか人が途切れない。

派手でもないし、
特別な呼び込みがあるわけでもない。
それでも、
常に誰かが立ち止まっている。

たぶんあそこは、
「制服は6年使えると信じていた母たち」の
集合場所なのだと思う。

うまくいけば、の話だった。

でも、
成長は思っているより早い。

そして今日もまた、
裾の長さを確認しながら、
私は現実を受け入れている。

正解だったかは分からない。
でもひとつだけ言えるのは、

制服は、
想定より早く、足りなくなる。

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